「片づけたのにモノが減らない」
「いつか使うかも、と思うと、モノを手放せない」
片づけをしていて、1番多い悩みは「モノを減らせない」こと。
なかでも「もったいない」「いつか使うから」という理由で手放せない人が、とても多いです。
今回は
- 本当に必要なモノが見極められる質問
- 「いつか使うから」と思っていたモノを手放す方法
などを解説します。
ぜひ、参考にしてくださいね!
片づけでモノが減らないのは「いつか使う」と思ってしまうから

片づけでモノを減らせない原因の1つは
「いつか使う」
「もったいない」
という意識があるから。
片づけの本などでよく言われていることなのに、なぜ人は「いつか使う」の罠にはまってしまうのか。
少し掘り下げて解説します。
「もったいない」が判断を曇らせる
片づけるとき
「もったいない」
と無意識に考えていませんか?
なぜなら、脳は利益を得るより、損を避けるほうに意識を向けてしまいがちだから。
人は、モノの「使えるかもしれない」という可能性を信じたい生き物です。
たとえば、デザインが古いし、大きさも今の生活に合っていないのに捨てられない、ブランドのカバン。
客観的に見ると「手放せばいいのに」と思うモノでも、当事者になると捨てられないということはよくあります。
想像以上に、「もったいない」の思い込みは強いのです。
「備え」と「不安」の境界線を知る
自分では「備え」のつもりでも、実は「不安」から捨てられない場合もあります。
防災グッズや予備の洗剤など、備えは必要です。
しかし
「足りなくなったらどうしよう」
「ないと困るかもしれない」
という漠然とした不安で、モノを抱えている場合もあります。
100円ショップで買った電池や文房具。
本当にそんなにたくさん必要ですか?
安心のための備えなのか、漠然とした不安なのか。
見極めないと、収納場所はいくらあっても足りなくなります。
本当に必要なモノはすでに使っている
本当に必要なモノは、すでに日常的に使っているモノ達です。
生活の中で繰り返し手に取るモノこそ、今のあなたにとっての必需品です。
つまり、ずっと使っていないモノ、しまいこんでいるモノは、あなたにとって必要のないモノが多いはず。
「今、使っているか」を基準にすれば、手放すモノが見えてきます。
片づけが進む!減らすべきモノを見極める4つの質問

モノを手放すためには、自分と対話することが必要です。
片づけるときに効果のある、自分への質問を4つ紹介します。
- 最近使ったのはいつ?
- これがなくても困らないのでは?
- 同じ目的のモノが他にあるのでは?
- 今の暮らしや価値観に合っている?
1つずつ見ていきましょう。
最近使ったのはいつ?
最初の質問は「最近使ったのはいつ?」「最後に使ったのはいつ?」です。
使っていない期間が長ければ長いほど、今の暮らしに必要のないモノかもしれません。
目安は半年。
扇風機やストーブなど、季節限定のモノなら、半年~1年が目安です。
- 半年使っていないアクセサリー
- 2年間動かしていないミキサー
本当に今の暮らしに合っていますか?
これがなくても本当は困らないのでは?
「その『モノ』がなくなったら本当に困りますか?」
という質問も有効です。
人は失うことに過剰な不安を抱きます。
でも実際はなくても生活に困らなかったり、他のモノで代用できたりします。
たとえば、5セットもあるお客様用のカップやソーサー。
そんなにしょっちゅうたくさんのお客様が来るでしょうか?
年に1回、大勢の来客がある程度なら、紙コップなどで代用はできないでしょうか?
「これがないと困るか?」の視点で見直せば、本当に大切なモノが浮き彫りになります。
同じ目的のモノが他にあるのでは?
同じ用途のモノが複数ある場合、1つに絞ることを考えてみましょう。
目的がかぶるアイテムは、どれか1つで充分なことがほとんどです。
モノが多いほど、選ぶ手間が増えますし、収納スペースも圧迫されます。
包丁は、3本も4本も必要ですか?
はさみは各部屋に置く必要はありますか?
いつも使っているモノだけを残して、数を減らせないか検討しましょう。
今の暮らしや価値観に合っている?
「このモノは、今の私に合っている?」
という視点で見直すことも大切です。
人の暮らしは、年齢やライフステージによって必要なモノが変わります。
以前は必要だったけれど、今は不要になっているモノもたくさんあるはずです。
子どもが小さいときの育児グッズや独身時代のカバン……。
今の暮らし、今の自分に合っているかどうか、見直せる質問です。
片づけで妄想の未来を手放す!モノを減らすと「今」がラクになる理由

片づけでモノが減ると「今の暮らし」がラクになります。
「もったいない」で残していたモノ達は、自分が勝手に妄想している未来のために残しているモノばかりだから。
妄想の未来のために、今の暮らしを犠牲にする必要はありません。
モノを減らすと、今がラクになる理由をもう少し深く掘り下げます。
モノが減ると決断力が上がる
モノを減らすと、日々の決断力が増すことをご存じでしょうか?
身の回りのモノが多いと、選んだり、探したりするだけでエネルギーを使います。
必要最低限のモノだけになると、日常の判断がシンプルになるので、仕事など必要な事柄への判断力が上がります。
- 朝の洋服選びで迷わなくなった
- 献立の選択肢が絞りやすくなった
など小さな選択肢の数が減っただけで、驚くほどストレスが軽くなります。
モノを減らすとは、迷いを減らすこと。
結果的に、あなたの時間と心の余裕を増やしてくれるのです。
「なくても平気」は、自信に繋がる
「なくても大丈夫だった」
という気づきは、自分に自信を与えてくれます。
実は、私たちはモノに対して、
「これがあれば安心」
「これがないと不安」
「これを持っていない自分はダメかも」
という無意識の依存をしていることがあります。
でも実際に手放して「意外と困らなかった」という経験を積むと、モノへの依存度が減り、自己効力感(=私はできる)に繋がることもあります。
たとえば
- 収納グッズを減らし、家にあるもので代用できた
- 調理器具を減らしても、料理に困らなかった
そのような小さな成功体験の積み重ねが、心の安定に繋がっていきます。
「いつか使うかも」を卒業する片づけのコツ
それでも「いつか使うかも」と思ってしまう人向けに、具体的なコツを紹介します。
- 迷ったら「保留ボックス」へ
- 捨てると罪悪感があるモノへの対処法
- 「再び買える」の視点を持つ
くわしく解説します。
迷ったら「保留ボックス」へ
捨てるかどうか迷ったら、すぐに保留ボックスに入れましょう。
ダンボールでもいいので、片づけ前に「保留ボックス」を用意し、判断に迷うモノがあったら、すぐにボックスに入れます。
保留ボックスを作らないと、判断に迷ったときにストレスがかかり「迷うくらいなら取っておこう」と考えがちです。
「1年以上使っていないけど、捨てるのはちょっと……」
などと迷ったら、すぐに保留ボックスへ。
そして、1ヶ月~3ヶ月経ったら再度保留ボックスを見直します。
時間を置くと、自然に必要かどうかの答えが見えてきます。
捨てると罪悪感があるモノへの対処法
使わないけれど、どうしても手放せない……。
思い出深いアイテムは、感謝の気持ちを感じると、手放せることがあります。
頂き物や高価なモノなどは
「ムダにした」
「申し訳ない」
という罪悪感が絡んでいます。
でも本当は「モノの役割が終わっただけ」なのです。
大切なのは「想い出を大切にすること」であって、「モノを残すこと」ではありません。
感謝して、わが家から卒業させてあげましょう。
「再び買える」の視点を持つ
手放せないと思ったら「また必要になったら買えばいい」と考えるのもいい方法です。
「これを捨てて後悔したらどうしよう…」
という不安は、「絶対に手に入らない」と思っているから。
でも、今の時代、必要になったらまた手に入れることは十分に可能です。
モノは手放しても、必要になればまた購入できます。
「買い直せる安心感」に気づけると、モノを手放しやすくなります。
片づけで「モノを減らす」とは未来より「今」を大切にすること
「いつか使うかも…」と思っても、「いつか」はほとんどやって来ません。
「最近使ったかどうか?」
「なくても困らないか?」
「今の暮らしに本当に合っているか?」
という視点で見直すだけで、迷いは晴れていきます。
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